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笹幸恵
2014.12.18 16:23

リアル無自覚の万引き

 先日、このブログで「無自覚の万引き」に

ついて紹介しました。

書店のレジ脇に置いてあった冊子を

フリーペーパーだと思って持ち帰ったら、

最後のページに100円と書いてあった。

さて、あなたならどうしますか?

書店に返しに行きますか?

そして読んでしまったのですから

100円払いますか?

という内容です。

 

数日前、私はまさにこの「無自覚の万引き」を

リアルにやってしまいました。

 

ムスメと買い物に行ったショップ。

ビーズなどの手芸用品がバラで売っているお店で、

あれやこれやと商品を見てまわっていました。

30分ほどして、買うモノは買って

家の近所のレストランでご飯を食べていたところ・・・。

 

発見!

ケーキを入れていた紙袋に、見慣れない小さな造花。

値札がついたまま、480円。

やってしまった!

気付かないうちに商品が紙袋に入ってしまっていたのでした。

 

「どーすんのー?」(ムスメ)

 

「かかかか返しますよ!」(ワタシ)

 

「えー、かえすのー?」(ムスメ)

 

「かかかか返しますとも!」(ワタシ)

 

ごちゃごちゃに品物が置いてあった

店の様子からすると、たとえ返さなくても

店員さんはきっと気付かないでしょう。

それでも「返す」と断言したのは、ムスメの手前。。。

 

・・・というのもありますが、

実際には、その造花は手元にあっても仕方ない、

つまり欲しくなかったということ、

また、たとえ欲しいと思っても、今の私なら

480円をぽーんと気前よく支払えること、

その480円で後ろめたい思いをするくらいなら、

さっさと返してしまったほうが気分がいいこと、

まさに「衣食足りて・・・」です。

 

で、昨日それをお店に返しに行きました。

値札をつけたままの状態で返品し、事情を説明。

店員さんにやたら感謝をされて、

ちょっとこそばゆい感じ。

 

「いい人」になりたかったわけでも、

「いいこと」をしようとしたわけでもない。

誰にどう思われるかを気にしたわけでもない。

自分の心にある「何か」が、

私を店に向かわせたのでした。


笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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